タロット四コマ練習

1:恋人の正位置

2:魔術師の逆位置

3:月の正位置

4:賢者の正位置

1:あなたは彼女を一目見て、確信します。彼女こそが自分の運命の人、アンドロギュノスの片割れ、もう1人の魂なのだと。太陽に照らされた彼女の姿は、まるで天使のように輝いてあなたの瞳に映ります。しかし、彼女のあまりの美しさに心奪われていたあなたは、彼女の背後に潜む蛇の姿に気がつくことができませんでした。

2:あなたは無事に彼女と男女の関係を結びます。しかし、彼女はあなたに大きな隠し事をしていました。残念なことに、彼女はあなたの運命の人ではなかったのです。しかしあなたはめげません。彼女と別れた後も、また運命を感じる女性と出会い付き合います。しかしその彼女もやはり……あなたの運命の人ではなかったのです。あなたは何度も運命を感じ、その度に失望します。魔術師の頭の上に浮かぶインフィニティ、腰に巻かれたウロボロスのベルトのように、アンドロギュノスの片割れを探し続けていたのです。

3:空を見上げると大きな月が昇っています。いつの間にか日は沈み、静寂が訪れていたことに気がつきます。遠くから聞こえる獣の鳴き声があなたの心に不安を呼び起こします。ふと足元の湖に目をやると、そこには揺らめく月の影が映し出されていました。ゆらゆらと形を変える月の幻影を見つめながら、自分が探し続けていたものはもしかすると、魂の片割れではなく、他の存在ではないのではなかろうか。そんな考えが自分の中に、ぼんやりと浮かんでくるのでした。

4:あなたは今まで、何度も魂の片割れを探しては失望を繰り返してきました。それは自分自身の存在を完璧にするため、もう1人の自分を見つけ出すため。しかし、あなたが本当に必要としていたのは、己自身と向き合う心だったのです。長く険しい道を歩いてきた賢者は、今度こそ己が本当に求めるものを探すため旅に出ます。手には足元を照らすランタンの光が心強く輝き、進むべき道を照らし出しています。幾多もの経験を経た賢者は、迷うことなく、光が指し示す道へと足を踏み出すのでした。